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SOLOS AirGo3とは:カメラもディスプレイも持たない、39,800円の「声だけ」AIグラス

SOLOS AirGo3(エアゴー・スリー)は、2026年1月15日に日本で発売されたスマートオーディオグラスだ。価格は39,800円(税込・ビックカメラ販売価格/2026年8月時点)。国内で正規に買えるAIスマートグラスとしては最安クラスに位置する。

ただしこの価格差は「同じものが安い」という意味ではない。AirGo3はカメラを搭載していない。SOLOS公式の製品ページでもスペック欄に Camera: No と明記されており、写真や動画の撮影はできず、「いま見えているものについてAIに聞く」という視覚AI的な使い方も成立しない。ディスプレイも非搭載だ。残るのは耳のそばで鳴るスピーカーとマイク、そしてテンプル(つる)のタッチ操作という、極めて割り切った構成である。

言い換えれば、AirGo3はRay-Ban MetaやOakley Metaの廉価版ではなく、役割そのものが違う製品だ。撮影を捨てた代わりに、音声AI「SolosChat」と25言語対応の翻訳機能「SolosTranslate」を、約36g(Argon 11フレームの場合)のメガネに載せてきた。「AIグラスが欲しい」ではなく「話しかけたら答えが返ってくるメガネが欲しい」人に向けた一台、と考えるのが正しい理解になる。

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そのうえで、購入を検討するなら最初に知っておいてほしい事実がある。AirGo3の日本国内の公式販路は、全国のビックカメラ メガネ取扱15店舗およびビックカメラ.comに限定されている。編集部が2026年8月11日時点で調べた限り、Amazon・楽天市場ではAirGo3の正規取扱を確認できなかった。上のリンクはSOLOS関連製品の検索結果へ飛ぶもので、正規取扱を保証するものではない。確実に正規品を手に入れたいなら、ビックカメラの店頭またはビックカメラ.comを見に行くのが最短ルートだ。この一点だけは、価格やスペックより先に押さえてほしい。

2026年のAIグラスは価格帯で3層に分かれた

AirGo3の立ち位置は、日本市場の全体像に置くと一気に分かりやすくなる。2026年の国内AIスマートグラス市場は、おおむね3つの層に分化している。

第1層が、音声特化・カメラなしのカテゴリー。ここに入るのがSOLOS AirGo3(39,800円)だ。第2層が、カメラとAIを組み合わせた主力ゾーンで、Ray-Ban Meta Gen 2(73,700円〜89,100円)とOakley Meta HSTN(77,220円〜92,620円)が並ぶ。第3層が、スポーツ用途に振り切った上位機で、Oakley Meta Vanguard(96,580円〜111,980円)がIP67防塵防水、最大約9時間駆動、視野角122度というスペックで構える。いずれも2026年8月時点の価格だ。

つまり価格を分けている最大の要因は「撮影機能の有無」であり、次いで「防水レベル」だ。AirGo3が第2層のおよそ半額で買えるのは、カメラという最も高価で最も物議を醸すパーツを丸ごと外しているからにほかならない。各モデルの横断的な位置づけは2026年のAIスマートグラス比較記事にもまとめているので、機種選びの前段として目を通しておくと迷いが減る。

スペック比較:SOLOS AirGo3 vs Oakley Meta HSTN

同じ「AIグラス」という言葉で括られる2機種を並べると、思想の違いが数字で見えてくる。

項目SOLOS AirGo3Oakley Meta HSTN(OW8002)
価格(税込)39,800円77,220円〜92,620円(8色)
日本発売日2026年1月15日2026年5月21日
カメラ非搭載1,200万画素/3K Ultra HD動画/視野角100度
ディスプレイ非搭載非搭載
音声AISolosChat(OpenAI ChatGPTを利用)Meta AI(「Hey Meta」で起動)
翻訳25言語・Listen/Group/Text/Presentの4モード計20言語のリアルタイム翻訳(2026年6月28日発表のアップデートで日本語を含む14言語を追加)
本体バッテリー音楽ストリーミング約10時間/通話約7時間/スタンバイ約2日通常使用で最大約8時間/スタンバイ最大19時間
充電ケース併用—(参照資料に記載なし)合計最大48時間
急速充電15分の充電で約3時間使用約20分で50%充電
防塵防水IP67(米国公式値)IPX4(生活防水)
重量約36g(Argon 11フレーム)未公表(海外報道値は約53g)
接続Bluetooth 5.2(到達距離約10m)/USB-C充電—(参照資料に記載なし)
度付きレンズ対応相談可(取扱いは店舗により異なる)対応(レンズオプションあり)
主な販路ビックカメラ メガネ取扱15店舗/ビックカメラ.com直営オークリーストア、Meta.com、全国正規取扱販売店、オークリー公式オンラインストア(6月中旬〜)
フレーム交換SmartHinge機構で別売フロントフレームに交換可—(参照資料に記載なし)

※特記なき数値はメーカー公称値です。編集部による実機計測は行っていません。 ※価格はいずれも2026年8月時点のものです。 ※AirGo3のIP67はSOLOS米国公式サイトの公称値で、日本向け資料には防水等級の記載がありません。日本仕様として保証された値ではない点に留意してください。 ※HSTNの重量は海外メディア(Android Central)の報道値で、日本の公式資料では未公表です。 ※IP67防塵防水は上位機Oakley Meta Vanguardの仕様であり、HSTNはIPX4です。また96,580円という価格もHSTNではなくVanguardの最低価格なので、両者を混同した情報には注意してください。

表を眺めると分かるとおり、AirGo3が勝っているのは価格・重量・本体単体のバッテリー・翻訳言語数・フレーム交換性、負けているのはカメラと販路の広さ、という構図になる。撮影を必要としない人にとっては、じつはかなり合理的な選択肢だ。

SolosChat:テンプルを触って話しかける音声AI

AirGo3の中核機能がSolosChatだ。OpenAIのChatGPTを利用した音声AIで、テンプルのタッチ操作で起動し、音声で質問したり情報を検索したり、メッセージの読み上げや返信を行ったりできる。スマホをポケットから出さずに、耳元だけで完結させる発想である。

ここで正直に書いておくべき制約が2つある。

1つ目は、個人のChatGPTアカウントでのログインができないこと。これはSOLOSの公式製品ページに明記されている。つまり有料版ChatGPTを契約していても、その機能や設定をAirGo3に持ち込めるわけではない。「手持ちのChatGPT Plusをメガネで使う」という期待で買うと確実に外す。

2つ目は、SolosChatやアプリUIの日本語対応度が日本公式リリースに明記されていないこと。翻訳機能については日本語対応が明記されているが、音声アシスタントとしての日本語運用については公表情報が不足している。日本語で使い倒すつもりなら、購入前にビックカメラの取扱店舗で実機に触れて確認するのが賢明だ。ネット情報を鵜呑みにせず、店頭で自分の声で試す。これが最も確実な検証になる。

なお当然ながら、SolosChatも翻訳も、対応スマートフォンと専用アプリ、そして通信環境が必要になる。圏外では単なるオープンイヤーイヤホン付きメガネになる、という理解で間違いない。

SolosTranslate:25言語・4モードの翻訳が本命機能

AirGo3のもう一つの主役が翻訳機能SolosTranslateだ。つる(テンプル)をワンタップするだけで起動し、相手の発言を逐次翻訳する。日本の公式リリースにもこの操作性が記載されている。対応は25言語で、Listen、Group、Text、Presentの4モードを備える。1対1の会話だけでなく、グループでの会話やプレゼンテーションのような場面を想定したモードが用意されているのが特徴だ。

対抗馬の状況も押さえておこう。Metaのライブ翻訳は2026年6月28日発表のソフトウェアアップデートで日本語を含む14言語が追加され、計20言語間のリアルタイム翻訳に対応した。同じアップデートではスローモーション/ハイパーラプス撮影と会話フォーカスも追加されている。言語数だけを見ればAirGo3の25言語が上回るが、Metaは翻訳以外の機能が豊富という違いがある。Metaのカメラ搭載モデルについてはRay-Ban Meta Gen 2の詳細解説で個別に扱っているので、そちらも比較材料にしてほしい。

ただしメーカー自身が「翻訳精度は使用環境や言語により異なる」と注記している点は無視できない。騒がしい会場、訛りの強い話者、専門用語の多い商談といった条件では、どのメーカーの機械翻訳も苦戦する。旅行の道案内や簡単な会話の補助として期待するのが現実的な期待値で、重要な契約交渉を任せるツールではない。

バッテリーと装着感:約36gという軽さが効く

バッテリーは、音楽ストリーミングで約10時間、通話で約7時間、スマホ接続時のスタンバイで約2日という公称値だ。加えて15分の急速充電で約3時間使用できるとされている。充電はUSB-C、接続はBluetooth 5.2で到達距離は約10mだ。

数字以上に大きいのが重量で、Argon 11フレームの場合で約36g。一般的なメガネが20〜30g前後とされることを踏まえると、「ちょっと重いメガネ」の範囲に収まっている。終日かけっぱなしを前提とするデバイスにとって、これは決定的なアドバンテージだ。カメラを搭載しないという設計判断が、そのまま軽さとバッテリー持ちに還元されている構造がよく分かる。

なおフレームモデルによって重量も形状も変わる。グローバルではArgonシリーズをはじめ複数のフレームが展開されているが、日本で購入できるフレームの種類については公式リリースに明記がない。約36gという数値は特定のフレーム構成での値である、という前提で受け取ってほしい。

SmartHingeによるフレーム交換と度付き対応

AirGo3はSmartHinge機構を採用しており、フロントフレームを別売品に交換できる。日本向けの案内でも別売フロントフレームの付け替えに対応すると明記されている。フロント側だけを付け替えられるため、見た目だけを変えられるという設計思想だ。仕事用とプライベート用でフレームを使い分ける、といった運用が可能になる。

度付きレンズについては対応相談が可能とされているが、取扱いは店舗によって異なる。販路がビックカメラのメガネ取扱店舗15店舗に限られていることを考えると、度付きで使いたい人は、まず自分の生活圏に取扱店舗があるかを調べることから始めるべきだ。ここは通販で完結できない部分であり、逆に言えば店頭で相談できるのは大きな利点でもある。

買う前に知っておきたい注意点

ここまでの内容も含めて、AirGo3の弱点と不明点を整理しておく。この製品は割り切りが強いぶん、期待値のズレが起きやすい。

第一に、カメラとディスプレイの非搭載。撮影も、視覚情報を使ったAIとの対話も、映像の表示もできない。Ray-Ban MetaやOakley Meta系を想像して買うと落差が大きい。逆に言えば、カメラ付きグラス特有の「撮られているのでは」という周囲の不安を招かない設計でもあり、オフィスや来客対応など撮影機器の持ち込みが敏感な場面ではむしろ有利に働く。

第二に、販路の限界。繰り返しになるが、公式販路はビックカメラ メガネ取扱15店舗とビックカメラ.comのみで、2026年8月11日時点でAmazon・楽天市場での正規取扱は確認できていない。通販モールに出品があったとしても、それが正規流通品かどうかは判断できない。保証やアフターサポートを重視するなら公式販路一択だ。

第三に、防水表記の出所。IP67は米国公式サイトの公称値で、日本のプレスリリースには防水等級の記載がない。日本仕様として保証された数値と断定はできないため、水回りでの使用は慎重に判断してほしい。

第四に、日本語対応の不透明さ。翻訳の日本語対応は明記されているが、SolosChatやアプリUIの日本語対応度は不明だ。

第五に、フレーム展開の情報不足。日本で選べるフレームの種類が公表されていない。

これらは「安いから仕方ない」で済ませる話ではなく、購入判断の前提として知っておくべき情報だ。逆に、これらを許容できるなら39,800円という価格は非常に強い。

こんな人に向く、こんな人には向かない

向いているのは、まず日常的にメガネをかけていて、そこに音声アシスタントと翻訳を足したい人。次に、海外旅行や外国語での会話が多く、スマホを取り出さずに翻訳を使いたい人。そして、カメラ付きウェアラブルの周囲への影響を気にする人だ。約36gという軽さと最大約10時間のバッテリーは、終日装着を前提にできる水準にある。

向いていないのは、撮影目的の人。これは機能として存在しないので、価格差の問題ですらない。また、有料ChatGPTアカウントを連携させたい人、日本語UIが完璧であることを前提にしたい人、Amazonや楽天のポイント還元込みで安く買いたい人にも勧めにくい。さらに、レンズに情報を表示するタイプを求めている人にとってもAirGo3は対象外だ。他ブランドの個別モデルについてはEven G2の解説記事も用意しているので、方向性の違う製品も見比べたうえで決めてほしい。

まとめ:39,800円で買える「割り切りの完成度」

SOLOS AirGo3は、AIグラスというジャンルの中で「撮影を捨てる」という明確な意思決定を下した製品だ。その結果として、39,800円(税込・2026年8月時点)という価格、約36gという軽さ、音楽約10時間というバッテリーを手に入れた。SolosChatによる音声AIと25言語・4モードの翻訳という、実際に毎日使う機能に絞り込んでいる。

一方で、購入するにはビックカメラ メガネ取扱15店舗またはビックカメラ.comへ足を運ぶ必要があり、日本語UIの対応度や日本向けの防水保証、選べるフレームの種類には公表されていない部分が残る。これらを店頭で自分の目と耳で確認できる人にとっては、価格対効果の高い一台になるはずだ。

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※上記リンクはSOLOS関連製品の検索結果です。2026年8月11日時点でAirGo3のAmazon・楽天市場での正規取扱は確認できていません。正規品の購入はビックカメラ系の公式販路をご利用ください。

出典