結論:価格と「日常に溶ける見た目」ならRay-Ban Meta (Gen 2)、度付き前提と運動時のフィットならOakley Meta HSTN
2026年5月21日、Ray-Ban Meta (Gen 2)とOakley Meta HSTN(品番OW8002、読みはハウストン)は日本で同時に発売された。この2機種は、Metaという同じプラットフォームの上に、レイバンとオークリーという性格の違う2つのフレームを載せたものだ。「Hey Meta」の音声操作、1,200万画素カメラ、3K Ultra HD動画、オープンイヤースピーカー、そして2026年6月28日発表のアップデートで日本語に対応したライブ翻訳まで、機能面はほぼ共通している。
つまりこの2機種は、性能表を見比べて勝ち負けを決める対象ではない。決め手になるのは価格と、顔に乗るハードウェアとしての性格である。
- 価格を抑えたい、街や旅行で「ただのサングラス」に見えてほしい人 → Ray-Ban Meta (Gen 2)(73,700円〜89,100円・税込)
- 最初から度付きで作りたい、ランニングや自転車など体を動かす場面で使いたい人 → Oakley Meta HSTN(77,220円〜92,620円・税込・8色)
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スペック比較表
| 項目 | Ray-Ban Meta (Gen 2) | Oakley Meta HSTN (OW8002) |
|---|---|---|
| 日本発売日 | 2026年5月21日 | 2026年5月21日 |
| 価格(税込) | 73,700円〜89,100円 | 77,220円〜92,620円 |
| 展開 | Wayfarer / Headliner / Skylerの3スタイル | 8色展開 |
| 度付きレンズ | Optics (Gen 2) Scriber/Blayzer 82,500円のみ対応(標準サングラスモデルは非対応) | 対応(レンズオプションあり) |
| カメラ | 1,200万画素 超広角 | 1,200万画素 |
| 動画 | 3K Ultra HD | 3K Ultra HD |
| カメラ視野角 | 確認できず | 100度 |
| ディスプレイ | 非搭載 | 非搭載 |
| バッテリー(本体) | 最大8時間 | 最大約8時間 |
| スタンバイ | 確認できず | 最大19時間 |
| 充電ケース併用 | 追加最大48時間 | 合計最大48時間 |
| 急速充電 | 確認できず | 約20分で50% |
| 防水等級 | IPX4 | IPX4 |
| ストレージ | 32GB | 確認できず |
| 重量 | 確認できず | 日本公式未公表(海外報道値は約53g) |
| Meta AI | 「Hey Meta」対応 | 「Hey Meta」対応 |
| ライブ翻訳 | 日本語含む計20言語(2026年6月28日発表のアップデート) | 日本語含む計20言語(同アップデート) |
※すべてメーカー公称値です。編集部による実機計測は行っていません。価格は2026年8月時点の税込価格です。「確認できず」は本記事の確認範囲で公式値が見つからなかった項目で、メーカーが非公表と明言しているわけではありません。
表を見て「ほとんど同じでは」と感じたなら、その印象は正しい。差がはっきり出ているのは価格の下限、スタイル展開、そして度付きレンズの入り口の3か所だけだ。以下では、その3点と、比較記事で誤りが生まれやすい「防水」「バッテリー」の2点を掘り下げる。
価格:正価の差は3,520円。ただし「上限96,580円」はHSTNの価格ではない
正価はRay-Ban Meta (Gen 2)が73,700円〜89,100円、Oakley Meta HSTNが77,220円〜92,620円。下限で3,520円、上限で3,520円の差で、価格の構造としてはHSTNが一段だけ上に置かれている。
通販モールの掲載価格も、編集部が確認した時点では大きな値引きは見当たらず、おおむね正価に近い水準だった(これは確認時点の参考値であって、メーカーや販売店の公表値ではない)。発売から3か月弱の段階では、値引きを待って買い時を探すよりも、欲しいスタイルの在庫があるうちに押さえる判断のほうが現実的だ。
ここで一つ注意しておきたい。ネット上には「Oakley Metaは96,580円まで」と書かれた記事があるが、これは誤りである。96,580円は兄弟機Oakley Meta Vanguardの最低価格であって、HSTNの上限ではない。HSTNの国内正価は8色構成で77,220円〜92,620円に収まる。Meta.com日本の基準価格が77,220円、PRIZM系レンズなどの上位構成が92,620円という並びだ。予算を組むときに数千円ずれるだけならまだしも、そもそも別の製品の価格を見ていた、という事故が起きやすい部分なので気をつけたい。
Ray-Ban側にも似た注意点がある。73,700円という下限はサングラスモデルの話で、度付きが必要な人はこの価格では買えない(後述)。
デザイン:3スタイル対8色。同じ機能でも「かける場面」が違う
Ray-Ban Meta (Gen 2)はWayfarer、Headliner、Skylerの3スタイル。いずれもレイバンとして見慣れたかたちで、スマートグラスとしての主張がほとんどない。会議の行き帰り、旅行先、街歩きといった日常の風景に置いても、周囲から見れば普通のサングラスに近い。レンズはサングラスのほかクリア、偏光、Transitions調光に対応しており、屋内外を行き来する使い方にも合わせやすい。
Oakley Meta HSTNは8色展開で、日本での展開はルックスオティカジャパンが担当する。オークリーというブランドが持つスポーツ寄りの造形と、PRIZM系レンズを含む上位構成が用意されている点が個性だ。走る、漕ぐ、動く場面でずれにくいフィットを求める人にとっては、この一点だけで選ぶ理由になる。
ただし正直に書いておくと、HSTNの重量は日本公式が公表しておらず、Ray-Ban側も公式の重量値は確認できていない。HSTNについては海外メディアAndroid Centralが約53gと報じており、Ray-Ban Metaよりやや重めとされるが、これは公式値ではなく海外報道値だ。「何グラムだから軽い」という数字で判断できる製品ではないので、装着感を重視するなら店頭で実際にかけてみるしかない。カメラやスペックの読み解き方をもう少し詳しく知りたい人は、Ray-Ban Meta (Gen 2)の機能を単体で整理した解説も合わせて読んでほしい。
カメラ:数字の上ではほぼ同等
カメラはRay-Ban Meta (Gen 2)、Oakley Meta HSTNともに1,200万画素で、3K Ultra HD動画に対応する。Ray-Ban Meta (Gen 2)は超広角カメラを搭載し、レビュー記事では3K/30fpsでの撮影が確認されている。第1世代が1080p/30fpsだったことを考えると、動画まわりは世代交代でしっかり底上げされた部分だ。
視野角はHSTNが100度と公表しているのに対し、Ray-Ban Meta (Gen 2)側は公式の数値を確認できていない。ここは「HSTNのほうが広い」と読むのではなく、「片方だけ数字が出ている」と読むのが正しい。同じ土俵で比べられない項目を勝敗表に載せてしまうと、それ自体が誤報になる。
撮影モードについては、2026年6月28日発表のアップデートでスローモーションとハイパーラプスが追加されている。これはRay-Ban Meta (Gen 2)とOakley Meta HSTNの両方に同時に届いた変更で、ここでも差はつかない。
バッテリー:「Ray-Ban比2倍」は旧世代との比較。Gen 2とHSTNは実質同じ
比較記事でもっとも誤解が広がりやすいのがバッテリーだ。Oakley Metaの海外発表時には「Ray-Ban Meta比でバッテリー2倍」という訴求があり、この言葉だけが独り歩きしている。
しかしこの「2倍」は、約4時間だった旧世代のRay-Ban Meta Gen 1との比較である。日本で同時に発売されたRay-Ban Meta (Gen 2)は本体最大8時間で、Oakley Meta HSTNの最大約8時間とほぼ同等だ。国内の2機種を並べる文脈で「HSTNはバッテリーが2倍もつ」と書けば、それは読者を誤解させる表現になる。
充電まわりも近い。Ray-Ban Meta (Gen 2)は付属充電ケースで追加最大48時間、HSTNはケース併用で合計最大48時間。HSTNは本体を約20分で50%まで急速充電でき、スタンバイは最大19時間という数字も公表されている。Ray-Ban側は急速充電の所要時間とスタンバイ時間の公式値を確認できていないため、この2項目は横並びで比較できない。
なお、本体最大8時間はあくまで通常使用の公称値だ。撮影やライブ翻訳を連続して使えば当然短くなるし、充電ケース込みの合計駆動時間についてはRay-Ban側の日本公式に公称値がない。「一日中つけっぱなしで撮り続けられる」という期待で買うと外す可能性がある点は、はっきり書いておきたい。
防水:どちらもIPX4。IP67が必要ならHSTNではなくVanguard
Ray-Ban Meta (Gen 2)、Oakley Meta HSTNともに防水等級はIPX4だ。汗や小雨のレベルまでは想定されているが、水泳や水没は対象外である。スポーツ寄りの見た目をしているHSTNも例外ではない。
「Oakley MetaはIP67」という記述を見かけたら、それは兄弟機のOakley Meta Vanguardの仕様である。VanguardはIP67に対応し、バッテリーは最大約9時間、カメラ視野角は122度で、価格は96,580円〜111,980円。スポーツ特化の上位機として別のラインに位置づけられている。HSTNのレンズ構成を上げてもIP67にはならないので、防塵防水を最優先条件にするなら検討先そのものを変える必要がある。
つまり「オークリーだから水に強い」という直感は、HSTNに関しては成り立たない。ここは購入前に必ず押さえておきたい分岐点だ。
AIと翻訳:ここは完全に共通。ただし日本で全機能が使えるわけではない
Meta AIまわりは両機種で共通している。「Hey Meta」と呼びかけて撮影、情報検索、質問、音楽、通話などを音声で操作でき、応答はオープンイヤースピーカーから返ってくる。Ray-Ban Meta (Gen 2)は複数の内蔵マイクと、低音強化・ノイズ低減を施したオープンイヤースピーカーを備える。
ライブ翻訳の日本語対応は、2026年6月28日発表のソフトウェアアップデートで実現した。日本語を含む14言語が追加され、計20言語間のリアルタイム翻訳に対応する。対応言語は日本語、英語、スペイン語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、ポルトガル語、アラビア語、中国語(マンダリン)、オランダ語、フィンランド語、ギリシャ語、ヒンディー語、インドネシア語、韓国語、ロシア語、スウェーデン語、タイ語、トルコ語、ベトナム語。グラスのマイクとスピーカーで相手の言語を翻訳し、音声で届ける仕組みだ。配信は段階的で、ペアリングしたMeta AIアプリ経由で受け取る。
同じアップデートでは、オープンイヤースピーカーとビームフォーミング、リアルタイム空間処理によって会話相手の声を増幅する「会話フォーカス」も加わった。ただしこの機能は日本では「順次利用可能」とされており、全ユーザーが一斉に使えるわけではない。
そしてもう一つ、Meta自身が明記している重要な但し書きがある。「一部、他国で利用できる機能が、日本ではご利用いただけないもの、今後順次展開となるものがあります」という一文だ。海外レビューで紹介されている機能が、購入した日にそのまま日本で動くとは限らない。この点はブランドの違いではなく、日本でMetaのAIグラスを買う人全員に共通する前提である。他社製品まで視野に入れて選びたい場合は、2026年のAIスマートグラス比較も参考になるはずだ。
度付きレンズ:Ray-Banは82,500円のOptics、HSTNはレンズオプション
普段メガネをかけている人にとって、ここが最大の分岐点になる。
Ray-Ban Meta (Gen 2)の標準サングラスモデルは度付きレンズに対応していない。度付きが必要な場合は、Ray-Ban Meta Optics (Gen 2)のScriberまたはBlayzer(82,500円)を選ぶことになる。つまり「73,700円から買える」という下限価格は、度付きを前提にする人には適用されない。
Oakley Meta HSTNは度付きレンズに対応しており、レンズオプションが用意されている。ただし度付きにした場合の追加費用は確認できていないため、最終的な支払額は店頭で確認する必要がある。「HSTNのほうが度付きは安い」と断言できる材料は現時点でない、というのが正直なところだ。
判断としてはこうなる。度付きが必須なら、Ray-Banは82,500円という決め打ちの構成に進むしかなく、選べるモデルもScriber/Blayzerの2つに絞られる。一方HSTNは8色の展開のままレンズオプションで対応できるため、見た目の選択肢は広い。逆に度付きが不要なら、Ray-Banの73,700円という入り口が効いてくる。Oakley Meta HSTN単体の詳しいガイドでは、このレンズまわりの選び方をもう少し細かく扱っている。
買える場所:Ray-Banは量販店、Oakleyは直営とMeta.com
販路の広さにも差がある。
Ray-Ban Meta (Gen 2)は、レイバン直営店と公式オンラインストア、全国の正規取扱店、Meta.comに加えて、Meta認定小売店であるヨドバシカメラ、ビックカメラ、ソフトバンクでも扱われる。6月4日にオンライン先行が始まり、6月16日にはビックカメラ有楽町店となんば店で店頭先行が確認できている(ヨドバシAkiba店・梅田店も先行販売の対象とされているが、開始日を裏付ける一次情報は確認できていない)。7月22日以降は対象店舗で順次全国販売へ広がり、ビックカメラは全国50店舗以上で扱う。メガネの愛眼も限定21店舗で取扱いがある。
Oakley Meta HSTNは、直営のオークリーストア、Meta.com、全国の正規取扱販売店、そして6月中旬からオークリー公式オンラインストアで販売されている。
海外情報を読むときの注意点として、LensCraftersは米国の販売チャネルであり日本には存在しない。海外の購入ガイドをそのまま日本に当てはめると、実在しない店を探すことになる。
かけ心地を試してから決めたいなら、実機に触れる機会が多いのは量販店に広く展開したRay-Ban側だ。オークリーのフィット感を確かめたい場合は、直営のオークリーストアが確実な選択になる。
撮影する道具としての責任
どちらもカメラ内蔵のメガネである以上、機能の話だけで終わらせるのは誠実ではない。撮影禁止の場所ではかけたまま入らない、屋内や人の集まる場所では録画インジケーターが点灯していることを周囲が理解できるようにする、といった配慮が使う側に求められる。相手が「撮られているかもしれない」と感じる状況を作らないことが、この種の製品を長く使うための最低条件だ。
国内正規販売が始まったことで、技適の懸念は正規品については実質的に解消している。一方で正規販売前に出回った並行輸入品は、保証やサポートの面でリスクが残る点も覚えておきたい。
こんな人には向かない
- 視界に情報を表示したい人。Ray-Ban Meta (Gen 2)もOakley Meta HSTNもディスプレイは非搭載で、翻訳もAIの応答もすべて音声で返る設計だ。画面表示付きを期待して買うと確実に落胆する。
- 水泳や本格的な雨天で使いたい人。どちらもIPX4で、水没は想定外である。
- 海外レビューで見た機能を今すぐ日本で使いたい人。Meta自身が日本未提供・順次展開の機能があると明記している。
- 度付きが必須でRay-Banの下限価格を期待していた人。標準サングラスモデルは度付き非対応で、実質82,500円からのスタートになる。
- 重量を数値で比較して決めたい人。HSTNは日本公式が重量を公表しておらず、Ray-Ban側も公式値を確認できていない。
選び分けの最終整理
同じMeta AI、同じ1,200万画素と3K動画、同じIPX4、同じ最大8時間。この2機種は機能で優劣がつく組み合わせではない。決め手は、73,700円から入れて日常に溶ける見た目のRay-Ban Meta (Gen 2)か、8色展開でスポーツ寄りのフィットと度付きレンズを素直に選べるOakley Meta HSTNか、という一点に尽きる。
迷ったら、まず「度付きが必要か」を自問してほしい。必要ならRay-Banは82,500円のOptics一択になり、価格差の前提が変わる。不要なら、安いほうを選んで後悔する要素はほとんどない。
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出典
- https://www.meta.com/ja-jp/blog/AI-glasses-Japan-launch/
- https://www.meta.com/ja-jp/blog/japan-livetranslation/
- https://www.meta.com/jp/ai-glasses/oakley-meta-hstn/
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000082.000005515.html
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000114.000053882.html
- https://about.fb.com/news/2025/06/introducing-oakley-meta-glasses-a-new-category-of-performance-ai-glasses/
- https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2605/29/news124.html
- https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/2120720.html
- https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/2109918.html
- https://www.moguravr.com/ray-ban-meta-japan-sale/
- https://www.moguravr.com/ray-ban-meta-oakley-meta-software-update-live-translation-japanese/
- https://www.moguravr.com/biccamera-ray-ban-meta-oakley-meta-2026-06/
- https://www.moguravr.com/ray-ban-meta-oakley-meta-stores/
- https://cgworld.jp/flashnews/01-202507-Oakley-Meta-HSTN.html
- https://m.gsmarena.com/oakley_meta_hstn_bring_3k_video_recording_and_longer_battery_endurance_-news-68347.php