Jackery(ジャクリ)から、これまでのポータブル電源の常識を変える一台が登場しました。2026年7月15日(水)発売の「Jackery SlimPower H1」です。最大の特徴は厚さわずか67mmの世界最薄クラス※の薄型設計。「大容量だけど、置き場所に困る箱型」だったポータブル電源を、冷蔵庫の横や家具のすき間に立てて常設できる家電に変えるコンセプトの製品です。
この記事では、メーカー発表・公式公開情報をもとに、SlimPower H1のスペック・特徴・向いている人/向いていない人を整理します。**掲載値はすべてメーカー公称値で、編集部による実機計測は行っていません。**発売直後のため実機レビューは今後の情報をお待ちください。
※「世界最薄クラス」はJackery調べ(2026年7月時点、スマートアプリ対応ポータブル電源との比較)とメーカーが注記しています。
SlimPower H1とは(30秒でわかる要点)
- 厚さ67mm・約600×325mmの薄型ボディ。横置き・縦置き・壁掛けの3通りに設置でき、すき間に収まる
- 容量1024Wh/AC定格出力800W(瞬間最大1600W)。冷蔵庫・PC・ルーターなど「止めたくない家電」の常時バックアップ向き
- 約0.01秒切り替えのUPS機能+パススルー対応。停電の瞬間にバッテリー駆動へ移行
- リン酸鉄リチウムイオン電池、約6000回の充放電後も初期容量の70%を維持(公称)という長寿命設計
- 税込119,800円。拡張バッテリー(1024Wh・79,000円)の追加で最大2048Whまで拡張可能
- カラーは部屋に馴染むパールホワイト
従来の「キャンプに持ち出す電源」ではなく、**家の中に常設して停電に備える「据え置き型の家庭用バックアップ電源」**という性格が強い製品です。
スペック一覧(メーカー公称値)
| 項目 | Jackery SlimPower H1 |
|---|---|
| 容量 | 1024Wh |
| AC定格出力 | 800W(瞬間最大1600W) |
| サイズ | 約600×325×67mm |
| 重量 | 約10.5kg |
| 電池 | リン酸鉄リチウムイオン(約6000サイクル後も容量70%維持) |
| UPS切替 | 約0.01秒(パススルー対応) |
| AC充電 | 約1.5時間(最大850W入力) |
| ポート | AC出力×1、拡張バッテリー用DC端子(USBポートは公式要確認) |
| ソーラー充電 | 別売「DC入力モジュール」(11,999円)経由で対応(入力上限は公式要確認) |
| 設置 | 横置き・縦置き・壁掛け(壁掛けブラケット別売1,999円)/ディスプレイは向きに合わせ自動90°回転 |
| 動作音 | 40dB未満(公称) |
| アプリ | スマートフォンアプリ対応 |
| カラー | パールホワイト |
| 価格(発表時・税込) | 本体119,800円/拡張バッテリー79,000円 |
| 保証 | 基本3年+延長2年(条件は公式要確認) |
| 発売日 | 2026年7月15日(水)11時〜順次 |
出典:Jackery Japanプレスリリース(PR TIMES)、Jackery日本公式サイト、家電Watch・テクノエッジ等の発表報道。数値はすべて公称値です。
特徴を詳しく見る
1. 厚さ67mm——「置き場所問題」への回答
ポータブル電源の最大の不満は「大きくて重くて、普段の置き場所に困る」こと。1000Wh級は通常、幅30〜40cm×奥行20cm超×高さ25cm前後の弁当箱型で、部屋に出しっぱなしにすると存在感があります。
SlimPower H1は本のように薄い67mm厚。冷蔵庫と壁のすき間、テレビボードの裏、ソファの下といった「デッドスペース」に差し込めます。横置き・縦置きに加えて壁掛け(別売ブラケット)にも対応し、ディスプレイは設置の向きに合わせて自動で90°回転します。「防災のために買ったのに、邪魔だから押し入れにしまい込んで、いざという時に充電切れ」という定番の失敗を、常設して常時満充電という運用で防ぐ狙いの設計です。
2. 約0.01秒UPS——「常時接続しておく電源」
SlimPower H1はパススルー対応のUPS機能を備え、停電時には**約0.01秒(公称)**でバッテリー駆動に切り替わります。冷蔵庫・水槽のヒーターやポンプ・ルーター・NAS・デスクトップPCなど、「一瞬でも止めたくない機器」を普段からSlimPower H1経由で接続しておく使い方が想定されています。
一般的なポータブル電源のUPS的機能は20ms(0.02秒)前後の切り替えが多いなか、公称0.01秒はUPS用途を強く意識した数値です。ただし精密機器で使う場合は、機器側が許容する瞬断時間もあわせてご確認ください。
3. リン酸鉄×6000サイクル——常設前提の長寿命
電池はリン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)。約6000回の充放電を繰り返しても初期容量の70%を維持(公称)とうたいます。毎日1回充放電しても計算上16年以上に相当するサイクル数で、「常時コンセントに挿しっぱなしで待機させる」UPS的な使い方を前提にした設計です。AC充電は最大850W入力で約1.5時間と、必要十分な速さです。
4. 拡張バッテリーで最大2048Wh
ほぼ同形状の拡張バッテリー(1024Wh・税込79,000円)を1台追加すると、合計2048Whまで容量を増やせます。薄型形状のまま容量を倍にできるため、「まず1台で始めて、備えを強化したくなったら足す」段階的な投資ができます。
正直な注意点(購入前に必ず確認)
- **AC定格出力は800Wと控えめです。**同価格帯の通常型1000Wh級(定格1500W前後)より低く、電子レンジ・ドライヤー・電気ケトルなど高W家電は動かせません。用途は「800W以下の機器のバックアップ」に割り切る必要があります。
- **AC出力口は1口です。**多数の機器を直接挿す使い方には向きません(電源タップ併用時は合計W数に注意)。USBポートの有無は編集部で公式仕様として確認できておらず「公式要確認」です。スマホ充電ハブとしての利用を想定している方は購入前にご確認ください。
- ソーラー充電は別売モジュール前提(11,999円)で、入力上限Wも公式要確認です。ソーラー運用が主目的なら、ソーラー入力仕様が明確な通常型モデルも比較してください。
- **本体約10.5kgは「薄いが軽くはない」**重さです。頻繁に持ち出すアウトドア用途なら、同容量でハンドル付き箱型のほうが運びやすい場合があります。
- **掲載値はすべて公称値です。**実際の給電可能時間はAC変換ロス等で公称容量より短くなります。編集部の実機計測は行っていません。
- **発売直後で実機レビューがまだ少ない製品です。**静音性や発熱、アプリの使い勝手などの実使用評価は今後の情報を待つのが確実です。
こんな人におすすめ/おすすめしない
おすすめ
- 停電対策として冷蔵庫・水槽・ルーター・PCの常時バックアップ(UPS)が欲しい人
- ポータブル電源の「置き場所」に挫折したことがある人、生活空間に馴染む見た目を重視する人
- 常設前提なので、**長寿命(6000サイクル)**を重視する人
おすすめしない
- 電子レンジ・ドライヤーなど1000W超の家電を動かしたい人(定格800Wでは不可。1500W級を)
- キャンプや車中泊に頻繁に持ち出したい人(約10.5kg・すき間設置向けの形状)
- ソーラー中心のオフグリッド運用を考えている人(別売モジュール前提・入力仕様は公式要確認)
高出力・多ポートの通常型と迷っている方は、姉妹記事 SlimPower H1とAnker SOLIX C1000の比較 で「薄型UPS特化 vs 高出力オールラウンド」を整理しています。Jackeryの他モデルとの違いは Jackeryポータブル電源 比較・選び方 をご覧ください。
同時発売:ソーラーパネル付きリュック「Jackery Solar Backpack」
SlimPower H1と同日に、高効率ソーラーパネルを一体化した20Lリュック**「Jackery Solar Backpack」(税込17,999円・ソーラー出力15W)**も発売されます。移動中にモバイルバッテリーやスマホを充電する用途の製品で、SlimPower H1本体の充電用ではない点にご注意ください。
まとめ
Jackery SlimPower H1は、「大容量ポータブル電源=大きい箱」という前提を崩し、厚さ67mmで生活空間に常設できる家庭用バックアップ電源という新しいカテゴリを狙った製品です。定格800W・AC1口という割り切った仕様のため万能ではありませんが、**「停電に備えて、普段は見えない場所で静かに待機してくれる電源」**が欲しかった人には、現時点でほぼ唯一の選択肢と言えます。
数値はすべてメーカー公称値であり、編集部による実機計測は行っていません。「公式要確認」とした項目(USBポート・ソーラー入力上限・保証延長条件)は、購入前に必ず公式製品ページでご確認ください。
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