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結論:本体の前に「バッテリー系統」を決める。話はそれからだ

インパクトドライバーは電動工具の中で最初に買う1台になりやすく、そして最初の1台がその後のバッテリー系統を事実上決めてしまう。マキタの18V LXTと40Vmaxは工具レベルで互換ゼロ、HiKOKIのマルチボルトは36V/18V両対応(ただし一方通行)、パナソニックは14.4V/18Vデュアル。どのメーカーのどの系統に乗るかが、本体の性能差より先に来る意思決定だ。

先に結論を置く。以下はすべてメーカー公式サイトの公称値・希望小売価格からの判断で、GadgetHub編集部は実機を測定していない。

  • 迷ったらこれ(18Vの定番):マキタ TD173D。180N·m・全長111mm・シリーズ最上位の完成度
  • 1台でビスもボルトも(36V):HiKOKI WH36DD。200N·m、マルチボルト電池は18V機にも使い回せる
  • トルク最優先・40Vmaxへ移行組:マキタ TD005G。220N·mで今回比較の最大、IP56
  • 電設・盤内・天井裏の狭所:パナソニック EZ1PD1。ヘッド長98mmと14.4V資産の継続が武器
  • マルチボルトを最安で始める:HiKOKI WH36DC。本体のみ30,800円(税別)で200N·m
  • 週末DIY:京セラ BID-1805。電池2個+充電器+ケース込み33,000円(税別)の一箱完結

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おすすめ6機種 比較表

#機種電圧系統最大締付トルクヘッド長/全長質量本体のみ(税別/税抜)
1マキタ TD173D18V LXT180N·m全長111mm1.5kgTD173DZ 29,700円
2HiKOKI WH36DDマルチボルト36V200N·mヘッド長111mm1.6kgWH36DD(NN) 32,700円
3マキタ TD005G40Vmax220N·mヘッド長100mm/全長126mm1.5kgTD005GZ 37,400円
4パナソニック EZ1PD114.4V/18Vデュアル155N·m(18V時)ヘッド長98mm1.5kg(18V 5.0Ah時)EZ1PD1X 38,700円
5HiKOKI WH36DCマルチボルト36V200N·mヘッド長114mm1.6kgWH36DC(NN) 30,800円
6京セラ BID-180518V(B系電池)165N·m1.4kgセットのみ 33,000円

※トルクはいずれも条件付きの公称最大値(測定条件は各社で異なる)。質量の装着バッテリ条件も機種により異なるため、横並びの厳密比較には使えない。価格はメーカー標準小売価格/希望小売価格で、実売は変動するため各ストアで確認してほしい。


1位:マキタ TD173D|18Vの最上位。「迷ったらこれ」が成立する完成度

18V LXTシリーズのインパクトドライバー最上位機。最大締付トルク180N·m(TD157Dの140N·m、TD149Dの165N·mの上位に位置)、全長111mmは今回比較したプロ機で最短クラスで、質量1.5kg(バッテリ含む)。国内で最も普及した18V LXTのバッテリー資産がそのまま使えるため、「最初のプロ用1台」としても「買い替え」としても選ばれ続けている定番だ。

  • 本体のみ:TD173DZ 29,700円(税別)
  • フルセット:TD173DRGX(BL1860B×2+充電器DC18RF+ケース) 83,000円(税別)
  • 注意:中間グレードのTD173DX(74,500円税別)は電池2本+ケース付き・充電器別売の構成。「Xだから本体のみ」ではない

カラーはセット記号+色記号で展開(例: TD173DRGXのB=黒、O=オリーブ)。18Vと40Vmaxのどちらに乗るべきかで迷っている人は、先にマキタ18Vと40Vmaxの互換性比較を読んでほしい。

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2位:HiKOKI WH36DD|200N·mと「電池の使い回し」を両取りする36V

マルチボルト(36V)の現行インパクトドライバー。最大締付トルク200N·m(M16高力ボルト・気温20℃満充電・締付3秒の条件付き公称値)で、トリプルハンマ機構とカムアウト低減機能を搭載。ソフト/パワー/ボルト(単発・連発)/テクス/細ビスなどのモード切替と9灯LEDを備え、ビス打ちからボルト締めまで1台でこなす多能工向けの構成だ。

マルチボルト電池の最大の強みは、1本の電池が36V機と対応18V機の両方に使えること(逆に18V電池は36V機に装着不可の一方通行)。電池投資が二重にならない。

  • 本体のみ:WH36DD(NN) 32,700円(税別)
  • セット:WH36DD(2XH)(BSL36A18BX×2+充電器UC18YDML) 87,200円(税別)

マキタとHiKOKIのバッテリー戦略の違いはマキタ40Vmax対ハイコーキマルチボルトで詳しく比較している。

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3位:マキタ TD005G|220N·mの最大トルク。40Vmax移行組の本命

2026年7月14日発売の40Vmax最新インパクトドライバー。最大締付トルク220N·mは今回比較の最大で、公式ニュースは「史上最短ヘッド・最軽量」を訴求する(ヘッド長100mm・全長126mm・質量1.5kg)。防塵防水はIP56を公称し、躯体への厚物ロングビスなどトルク最優先の現場に向く。

  • 本体のみ:TD005GZ 37,400円(税別)
  • フルセット:TD005GRDX(BL4025×2+急速充電器DC40RA+ケース) 96,800円(税別)
  • 注意:推奨バッテリには区別があり、公式の主要機能表ではBL4020〜BL4040Fが◎(推奨)、BL4050F/4080F/4080Hは○(使用可)。大容量を買えば常に最適、ではない

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4位:パナソニック EZ1PD1|ヘッド長98mm。電設系プロの狭所番長

EXENA Pシリーズの14.4V/18Vデュアル機。工具側の回路が装着電池の電圧を自動判別する方式で、14.4V資産をそのまま活かせるのは国内でパナソニックだけの強みだ。最大締付トルクは18V時155N·m/14.4V時140N·m(差は強モードのみ)。ヘッド長98mmは発売時点(2021年6月1日・当社調べの但し書き付き)で業界最短を謳った数値で、盤内・天井裏・柱の際といった狭所の取り回しに効く。+BRAIN制御搭載。

  • 本体のみ:EZ1PD1X 38,700円(税抜)
  • セット:EZ1PD1J18D(18V 5.0Ah×2+充電器+ケース) 102,500円(税抜)ほか14.4Vセットもあり

なおマキタが2026年3月31日に「パナソニックグループのパワーツール事業の取得に関するお知らせ」を公表している。現時点で製品・サポートへの影響は公表されていないが、長期のバッテリー戦略を組む際は続報を確認してほしい。

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5位:HiKOKI WH36DC|本体のみ30,800円で200N·m。マルチボルト入門の値頃枠

WH36DDの1世代前ながら公式製品ページに現行掲載され続けるモデル。最大締付トルクはWH36DDと同値の200N·m(条件付き公称値)で、ソフト/パワー/ボルト/テクスの4モード切替、ビット振れを従来機WH36DA比約17%軽減(ロングビット150mm時に最大約0.6mmの振れ、公称)をうたう。

  • 本体のみ:WH36DC(NN) 30,800円(税別)——200N·m級を最安で始められるのがこの機種の存在意義
  • セット:WH36DC(2XPSZ)(BSL36A18BX×2+急速充電器UC18YDL2) 79,700円(税別)

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6位:京セラ BID-1805|33,000円(税別)で一箱完結。週末DIYの正解

公式サイトでは「家庭向け商品」カテゴリに載るDIY機。最大締付トルク165N·m・質量1.4kgで、電池パックB-1815LA×2+充電器UBC-1803L+キャリングケースが全部入って希望小売価格33,000円(税別)。プロ機のフルセットが8〜10万円級であることを考えると、初期投資は約3分の1で済む。

面白いのは電池の素性で、付属のB系電池はプロ向けと同系統(別売の5.0Ah B-1850LAも使用可)。ただし京セラの家庭向けZ20シリーズ専用のBZ-系電池とは別系統なので、店頭で「京セラの18V」を買い足すときは系統を必ず確認してほしい。

  • 週末の組立家具・棚付け・ウッドデッキ程度なら165N·mで足りる
  • 毎日使う・75mm超のロングビスが相手なら、素直に上のプロ機へ

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選び方:5つのチェックポイント

  1. バッテリー系統が最優先。既に電池を持っているなら、その系統の「本体のみ」が総額最安。マキタは18V LXTと40Vmaxが完全非互換、HiKOKIマルチボルトは36V/18Vの一方通行互換、パナソニックは14.4V/18Vデュアル。詳しくは電動工具バッテリー5社比較
  2. トルクの数字は条件付き公称値。測定条件は各社で異なり、1〜2割の差で優劣は決まらない。75mm超のロングビスや構造材が日常なら180N·m級以上、という粒度で見る
  3. 「本体のみ」の品番記号:マキタ=末尾Z、HiKOKI=(NN)、パナソニック=末尾X。ただしマキタ18Vの末尾Xは中間セットという罠がある。「本体のみ」で安く揃える方法に品番ルールをまとめた
  4. 狭所が多いならヘッド長とブレ抑制。EZ1PD1の98mm、TD005Gの100mm、WH36DDの111mm、WH36DCの114mm。柱の際・盤内では数mmが効く
  5. 互換バッテリーは使わない。NITE集計で2014〜2023年に非純正バッテリー事故235件・うち火災227件。各社とも非純正起因は保証対象外と明言している

まとめ

  • 18V資産がある/これが最初の1台:マキタ TD173D
  • 電池を工具間で使い回したい:HiKOKI WH36DD(値頃ならWH36DC)
  • トルク最優先・40Vmax移行:マキタ TD005G
  • 電設系・狭所メイン・14.4V資産:パナソニック EZ1PD1
  • 週末DIY・初期投資最小:京セラ BID-1805

バッテリープラットフォーム全体の見取り図は電動工具バッテリーの選び方ハブに、ブランド別の現行製品カタログはマキタハイコーキの各ページにまとめている。

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参考・出典

※本記事の仕様・価格は各メーカー公式サイトの2026年8月14日時点の記載に基づく公称値です。編集部は実機の測定を行っていません。価格・在庫は変動するため、購入前に必ず各販売ページでご確認ください。